2015/02/10

もしもブログやSNSが無くなったら、写真を撮る人はどれだけ残るだろう。

Leica M3, Summicron 5cm/f2, ILFORD DELTA 400

予防線を貼るわけではないが、

私の文章は深く深く、地面に穴を掘るかもしれない。
その穴の奥底にはどんな物があるのかと、探しに入って来てくれる人もいるが、
そこには何も用意されていないことを、予めお伝えしておくのが親切かもしれない。


さて、表題は前々から、前々、どころじゃなくインターネット黎明期をちょっと過ぎたあたりから、自分自身に対して疑問を感じていたことを、あざとい表現にしてみたものだ。


写真の発表場所としては、個展会場よりもインターネットの方が圧倒的に見てもらえるように思う。

写真は見せるための手段の1つであるし、特に近年では、記録というより、表現というより、共有という価値に軸が置かれることが多い。
これは、技術や世相などいろんな物事が一回りして社会の根本的な部分に近づいているという意味にも取れる。

などと様々な見方や捉え方に対して配慮していたらキリがないので、スパッと本題を言おう。


「そんなに毎日ブログにアップするような写真があるだろうか?」


これが、疑問だ。

昔々、毎日ブログに写真を載せていた頃にふと、義務感のような感情を自分自身で察することがあった。

自己承認欲求が人一倍強い状態であることも重々承知していたが、それにしても、一体、何のために写真を撮るのだろうと、我に返ってしまうことがあった。
この感情は整理されないまま、今日この場で拗らせるにまで至っている。


人との付き合いが大切なら、カメラは置いて、面と向かって目を見て相手と語れば良いのではなかろうか。

伝えたい光景があるのなら、もっとその場に集中すべきではないか。

ウケの良い写真が良いのなら、素材集を買ってアップロードしていけば良いのではなかろうか。


疑問に疑問を投げかけてみたところで、何かが見つかるわけではない。


今の私は、毎日の写真の熱狂から外に飛び出して、また再び写真の中へ入ろうとしている。


そしてどうやら、中に入るための合言葉を失ってしまったようである。


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