Leica IIIa + Elmar 5cm/f3.5
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景色をただ眺めていると、時々、フレームが固まるような感覚を覚えることがあります。
それは不思議な感覚で、景色が変わるにつれて刺激の強弱が変化して、ある程度崩れてくると、何も感じられなくなってしまうのです。
私は感じ取れる感覚の信号を頼りに、シャッターボタンを押します。
ファインダーは覗いているのですが、目線を合わせただけで、あまり頼りにはしていません。
今日の写真はライカIIIaという’だいたいの目安程度’にしかならないファインダー付きカメラを使っていますが、ファインダー視野率とか倍率などの性能は、私にとって全く気になりません。
どんなにファインダーが良くても、どんなにファインダーが良くなくても、感じなくては写真を撮るに至りません。
写真は外を見ているようで、実際は自分の内面に絶えずアクセスしているのです。
シャッターを切る時、内面と現実が重なりあうのですから、それはとても不思議な感覚です。